退去前に旧居の掃除はどこまでするべき?敷金返還のために原状回復が必要!
2020.10.14 / コラム 引っ越しで旧居を出ていく際に敷金が全く戻ってこなかったという話は聞いたことがあると思います。
この敷金が返ってくるために必要になるのが退去前の掃除です。
どの程度掃除をしたら敷金が返ってくるのか分からないという人も多いと思いますが、そこでポイントになるのが「原状回復」という考え方です。
このページでは引っ越しの際に必要な旧居の掃除について紹介します。
1.引っ越しの際旧居の掃除をすべき理由
1.1.現状回復義務とは?
まず敷金返還について理解するうえで絶対に知っておくべき原状回復義務について説明していきます。
「原状回復」というのは文字通り元に戻すことですが、部屋というのは普通に生活していたらある程度は汚れていってしまいますよね。
そのような汚れなどを「経年劣化」といいますが、入居したときと全く同じになるまできれいにする必要はありません。
原状回復に関しては国土交通省が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」というものを作成しています。
1.2.借主と貸主の負担項目
では具体的にはどこまでを貸主が負担して、どこまで借主が負担するべきなのでしょうか?
1.2.1.貸主の負担項目
・家具設置による床、カーペットのへこみ
・テレビ・冷蔵庫の電気ヤケ
・クロスの変色
・画鋲、ピン等の穴
1.2.2.借主の負担項目
・冷蔵庫下のサビ跡
・飲み物をこぼしたことによるシミ、カビ
・雨が吹き込んだことなどによる畳やフローリングの色落ち
・台所の油汚れ
・結露の放置によるカビ、シミ
・タバコのヤニ・臭い
・壁のクギ穴、ネジ穴
・ペットによる柱などのキズ
・風呂・トイレ・洗面台の水垢、カビ
2.退去時の掃除はどの程度行うべき?
2.1.水回りのカビ
水回りのカビは入居者の負担になることが多いので、しっかりと掃除できることはしておきましょう。
特にトイレや浴室などはカビができやすいので、カビ取り剤で掃除をしておきましょう。
またキッチンや洗面所は水垢もできやすいので、その部分の掃除も忘れないようにしましょう。
2.2.キッチン周りの油汚れ
キッチンの油汚れはどちらが負担をするのか難しい所ですが、油汚れを放置した場合は清掃費用を請求される可能性があります。
なのできれいに掃除をしておくことで、敷金の返金額は大きくなる可能性があります。
またキッチンの掃除をする際には換気扇にも油汚れがあるので、忘れないようにしましょう。
2.3.壁やフローリングのキズや汚れ
家具の設置による床のへこみや冷蔵庫やテレビの電気ヤケは貸主の負担になりますが、落書きやたばこのヤニなどは借主の負担になります。
また引っ越し作業時についてしまったキズなども借主の負担になるので注意が必要です。
3.旧居の掃除の疑問と注意点
3.1.退去時に掃除をしないとどうなる?
退去時の掃除というのは絶対に必要なことではありませんが、敷金の返金にも関わることなのでやっておいて損はないでしょう。
また退去時の掃除が面倒くさいという人は業者にまかせるのもおすすめです。
クリーニング業者だと費用がかかってしまうので、掃除までやってくれる引越し業者に依頼しましょう。
退去時に最低限必要な掃除なら無料でやってくれる業者もあります。
3.2.退去の掃除をクリーニング業者に頼むのはあり?
退去時の掃除をクリーニング業者に頼むという人もいますが、これはあまりお勧めではありません。
ほとんどの賃貸では退去した後にクリーニング業者に依頼しているので、借りている側が自費で業者に頼む必要はありません。
基本的には原状回復さえすれば大丈夫なので、自分でやるか引っ越し業者にお願いするのあおすすめです。
3.3.引っ越し前に新居の掃除も忘れずに
引っ越しの際は新居の掃除もやっておくことをおすすめします。
引っ越し前の新居というのは荷物がまだ運び込まれていないので、より掃除がしやすくなっています。
全体的に掃除をしておくことと、害虫対策をしておくとその後も安心して暮らしていくことができます。
新居の掃除については「新居の掃除は入居前にやっておくべし!そのコツや疑問点を紹介」を参考にしてください。
まとめ:退去前には旧居の掃除を忘れずにやっておこう!
今回は退去時に行うべき旧居の掃除について紹介しました。
退去する際の掃除というのは敷金を返還してもらうためにも必要です。
旧居を退去する際には「原状回復義務」がありますが、経年劣化も考慮されるのでどこを重点的に掃除するのかということを確認しておきましょう。